中途採用を始める時期はいつがベスト?競合他社に勝つ採用戦略を解説!

中途採用活動採用

新卒採用は基本的に入社時期が4月と決まっているため、どの企業も近しいタイミングで採用活動を開始させますが、中途採用の場合、企業の状況や募集条件によって異なります。現在働いている従業員が退職するため人材を確保したい、という場合は早急な対応が求められますが、そうではない場合、いつごろ採用活動を行うのがいいのでしょうか。

実は、転職市場は活発な時期、いわば繁忙期と、そうではなく落ち着いている時期、つまり閑散期がある傾向にあります。それらは具体的にいつなのでしょうか、そして採用活動はどちらの時期に行うのがいいのでしょうか。どちらでもない場合は、どういった時期が適切なのでしょうか。

新規求職者数、新規求人数の増減

早急に人材を確保する必要がない場合は、どの企業も求めている人材にマッチしそうなターゲット層が多く求職するタイミングに求人広告を打ち出したいものなので、新規求職者数と新規求人数の増減時期に大きなずれはないはずです。そしてそれらを前述の「繁忙期」「閑散期」と見なしてよいでしょう。

とはいえ、それぞれのニーズが高まる時期というのはもちろん存在します。求職者と企業では、転職活動、採用活動を行う背景が異なるからです。

新規求職者が増える時期、減る時期

新規求職者は一般的に4月に増えるといわれています。3月期決算の企業の場合は年度初めにあたるので、部署異動や組織変更、給与額の改定など社員の職場環境が大きく変わる時期でもあり、それが従業員の望む環境でなかったとき、転職という選択肢が生まれるということです。そのため、即入社可能な求職者も少なくないかもしれません。

また、逆に減るのは12月だといわれています。年末進行で業務量が増え、転職活動に時間を割くことが難しくなるからでしょう。また、年末年始は安定した気持ちで過ごしたいという心理的要因も考えられます。ボーナスが支給される企業に勤めている場合、12月に支払われることが多いため、転職活動を控えるということもあるでしょう。

なお、その翌月である1月は、年末年始の長期休暇を経て改めて職場環境を見直す方も多く、前年までに携わっていたプロジェクトも区切りがつく時期である可能性が高いので、この時期の求職者もすぐに入社できる見込みがあります。ボーナス支給後というのも転職を考えるきっかけになりそうです。

新規求人数が増える時期、減る時期

新規求人数は3月~4月の春先、9~10月の秋口に増え、1月にピークを迎えるといわれています。また、5月と12月は比較的落ち着いていることが多いです。

3~4月、1月に増える理由は、3月期決算の企業、12月期決算の企業の期が切り替わるタイミングであり、また、新規求職者が減る=大きな効果が見込めない12月を超えたタイミングだからでしょう。年度はじめは、年度切り替えに伴う退職者の後任補充や新規プロジェクトの立ち上げメンバー確保、そして予算の改変時期ということもあって、一斉に募集をかけやすいのです。

また、第二新卒を募集する場合、新卒社員と研修を一本化する目的で入社時期を4月に合わせるために、この時期に採用活動を始める企業もあります。なお、第二新卒者を採用したい場合は、「3ヶ月の壁」といわれる入社から3ヶ月前後=7~9月の退職者が増えるタイミングに始めるのもひとつの手です。

一方、5月に減るという傾向は、新卒採用の多い企業に特に見られます。その年度の新卒者の研修準備、次年度の新卒採用の準備に追われていることが多いからです。ただ、次年度の新卒採用に準備時期に関しては、日本経済団体連合会が発表する採用選考に関する指針の変更に伴って前後する可能性があります。

12月に減るのは、前述のとおり新規求職者が減るため募集を控える企業が増えること、そして年末進行で業務量が増え、採用活動に力を入れられないことなどが理由として挙げられるでしょう。

繁忙期が採用時期に向いているわけではない

前項を踏まえると、1月、3~4月が繁忙期、(5月、)12月が閑散期といえるでしょう。ここで大事なのは、繁忙期に採用活動を始めればいいというわけではない、ということです。場合によっては採用競合の少ない閑散期こそ狙い目ともいえます。

なお、ビジネスにおける競合他社が採用においても競合他社になるとも限りません。同業者であっても求めている人材が異なるということはおおいにありえます。そのため、あらかじめ自社の求める人物像と、それに似た人材を探している企業はどこなのか明確にしておく必要があるでしょう。その採用競合が積極的に求人広告を打ち出しているときに自社の採用活動を始めるのは得策ではありません。

また、その採用競合がどういった求人広告や企業のPRを行っているか見ておくとよいです。その掲載内容や方法を自社と比較し、差別化してアピールすることで、ターゲット層における自社の認知度も上がります。

一人あたりの採用活動期間は?

自社に適した中途採用時期を考える前に、まず一人を採用するにあたってどのくらいの期間を要するか確認しましょう。下記は、一般的な企業が人材採用に至るまでのフローをステップごとにまとめたものです。

ステップ1
採用計画を立てる

  • 確保したい人材の人数、入社希望日を明確にする
  • 必要予算を確保する
  • 人材の要件を詳細まで明らかにし、採用基準について人事担当者と現場ですり合わせる
  • 選考フロー(方法、必要な担当者など)、スケジュールを決める

ステップ2
母集団を形成する

  • 求人管理する(広告掲載、特設サイト作成、それらの運営など)
  • (必要があれば)選考フローを見直す
  • 他社の採用状況をこまめにチェックする

ステップ3
選考→内定を出す

  • 選考フローを実施する(書類選考、複数回の面接など)
  • 応募者へ選考可否の連絡をする
  • (必要があれば)選考フローを見直す
  • 他社の採用状況をこまめにチェックする

ステップ4
入社前フォローをする

  • 労働条件の交渉(必要に応じて)、決定
  • 内定通知書を送る
  • (内定者が前職に勤務していて必要があれば)退職交渉をサポートする
  • 入社手続きをする

※(退職者の後任として採用した場合)引継ぎ業務のスケジュールも考えて早めに行いましょう

以上、一般的にはこのような選考フローを行う必要があり、1ヶ月半~2ヶ月半くらいで内定に至るケースが多いです。もちろん、役員など立場によってはそもそも母集団がなかなか築けないことも多く、より時間がかかることを念頭に置いてください。また、専門職など希少性の高い人材を募集する場合は、通年で求人情報を提示してもよいでしょう。

時期別 採用戦略

それでは、具体的にいつ採用活動を始めるべきなのか、またそのときの戦略など、採用計画の立て方を考えてみましょう。

繁忙期(1月・3~4月)

転職希望者が増え、各社で採用活動も活発化するこの時期は、当然ながら応募が集まりやすく、転職に積極的な応募者を確保しやすい傾向にあるといえます。

ただ、前述しましたが、この時期に採用活動を行うのはメリットだけではなく、他社の求人情報に埋もれてしまうというデメリットもあるため、競合他社よりも早くに優秀な人材を確保できるよう、求人サイトには上位掲載されるようコストをコントロールし、スピーディーな選考を意識する必要があります。

スピード感をもって選考を行うと、内定までの日数も短くなり、応募者の入社意欲を高く保ったまま採用活動を行うことができるというメリットもあります。

閑散期(5月・12月)

繁忙期に採用活動を行うと、競合他社の求人情報に自社のそれが埋もれてしまう可能性があると記述しましたが、であれば、5月や12月のやや採用活動が落ち着いている時期に他社よりも先駆けて募集を始めることで、他社と差別化を図ることもできます。

特に、求人サイトの上位に表示されるようコストを調整しづらい企業の場合、認知度を高めるチャンスともなりえるでしょう。それは、今すぐ転職する気はなくても、よい条件があれば転職を検討してもよいと考えている転職潜在層にアプローチできることにもなります。

また、一人ひとりに時間をかけて選考を進めることができるので、スキルやキャリアだけでなく人となりも優先したいと考える企業にもぴったりです。

それ以外

採用活動を行う時期を選ぶ余裕がある場合、もしくは社内に退職希望者がいるためできるだけ早く後任者を見つけたいという場合は、先ほどのフローを参考に、人材確保希望時期から逆算して開始させるとよいでしょう。

もちろん、そのときが繁忙期だったり閑散期だったりする場合、もしくはそのどちらでもない場合であっても、採用市場の流れをよく観察して取り組むようにしてください。自社で今までの経験から採用ノウハウを蓄積していたとしても、その年や時期によって成功パターンは変わります。むしろ「パターン」などないと認識していた方がいいかもしれません。

通年採用

なにもタイトにスケジュールを組まなくても、一年通して採用活動に臨むという手もあります。たとえば、求人数よりも求職者数の少ない建設、医療、福祉、介護業界などは特に通年で採用活動を行う価値があるといえるでしょう。

止まらないwebの発展に伴って需要が増加しているプログラマー、SEなどの専門職も通年採用が適しているといえそうです。

コストや人的リソースもかかってしまいますが、求職者が少ない職種や求人の多い職種はいつ応募者が現れ、競合他社に獲得されてしまうかわからないので、時期を問わず常に受け皿を用意しておくとよいでしょう。

優秀な人材を確保するには

採用活動はいつ行っても同じというわけではありません。採用市場をこまめにチェックしていると、募集している人材が転職活動を始めるタイミングや競合他社が採用活動を積極的に行うタイミングが見えてきます。

それらの動向をしっかりと見極めた上で、自社に適した採用時期を定め、戦略、計画を立ててください。採用活動に真剣に取り組み、優秀な人材を確保できれば、即戦力となって社内が活気づくため、できる限り時間もコストもかけて挑みたいところです。

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