注目のオンライン面接採用のメリット・デメリット、注意点を徹底検証!

オンライン面接 採用

新型コロナウイルスの影響で企業の多くがテレワークでの業務を取り入れるようになり、それに伴って人材採用の活動方法も大きく変わってきました。今までの採用活動は対面が主でしたが、その常識が覆り、今後はますますオンライン上での面接や説明会が主流となってくるかもしれませんね。

オンライン上でのやりとりは、採用側も応募者側も前もって準備をしなければ両者共に不完全燃焼のまま終わってしまい、不安要素を残しかねません。この記事を読んで明日にはオンライン面接を行えるようにしておきましょう!

オンライン面接の広がり

オンライン面接

IT企業や外国人採用が盛んな外資系企業では、会話をするだけの従来の面接では見えづらいソフトスキルや適応性を評価するために、数年前からオンライン採用を積極的に取り入れていましたが、ほかの企業もテレワークを取り入れたことで、採用活動の方法を見直し始めています。

国内では画期的に思えるオンライン採用活動ですが、一方でまだまだ課題も残っています。就職採用支援事業を行っている株式会社ベネッセi-キャリアが全国のサービス利用学生120 名を対象に実施したアンケート結果によると、オンライン説明会や面接に対して約6割の学生が前向きな姿勢を示している一方で、約3割の学生が「利用にやや抵抗がある」「(企業に)利用しないでほしい」と答えています。

○参考:ベネッセ i-キャリア プレスリリース

国内では画期的に思えるオンライン採用活動ですが、一方でまだまだ課題も残っています。就職採用支援事業を行っている株式会社ベネッセi-キャリアが全国のサービス利用学生120 名を対象に実施したアンケート結果によると、オンライン説明会や面接に対して約6割の学生が前向きな姿勢を示している一方で、約3割の学生が「利用にやや抵抗がある」「(企業に)利用しないでほしい」と答えています。

オンラインでの採用活動では、応募者によって会社の雰囲気がわかりづらいなどの不安や、慣れない就職活動に強いストレスを感じるなどといった課題もあります。企業側はそういった応募者の不安や背景を汲み取ることが必要です。

また、採用側においては、対面面接よりもオンライン面接のほうが候補者の見極めが難しく感じ、面接官によっては雰囲気で高評価をつけてしまう傾向があるようです。採用側は事前に明確な判断基準を作り、オンライン面接に適したツールを導入するといった工夫をするなどお互いの不安要素をうまく解消していくことができれば、今後の人材採用の方法の幅が広がりそうです。

オンライン面接とはどんなもの?

オンライン活動

従来の対面による面接とオンライン面接とは一体何が異なるのでしょうか。

対面面接と異なる大きなポイント

オンライン面接が初めての試みとなる企業も少なくないかもしれませんが、一体どのようなものなのでしょうか。まず、オンライン面接とはPCやスマートホンのアプリを経由して行う面接です。

対面面接と大きく異なるポイントは、“来社する必要がない”というところです。従来の採用活動では来社を必須とし、対面であることが当たり前でしたがオンラインではその必要がありません。

スマホさえあれば面接できる

PCとスマホ

インターネットが繋がればすぐに実施できるオンライン面接は、採用側、応募者側の双方の居場所を問わずPCやタブレット、スマホを使ってお互いの“すきま時間”のなかで面接を行えます。

オンライン面接に慣れておけばアフターコロナにおいても優位性がある採用活動として企業に根付いていく可能性が大いにあります。それでは行ううえでどのようなメリットやデメリットがあるのが詳しくみていきましょう。

オンライン面接のメリット

実はメリットの多いオンライン面接。社内で前向きに検討してみるのも良さそうですよ。

PCで作業

採用の間口を拡大できる

来社の必要がないオンライン面接では地方に住んでいる候補者を獲得することができます。また、海外在住者も視野に入れることが可能なので、人材確保の競争が激化している背景があることを踏まえても、オンライン面接を取り入れて応募者数の母数を増やせられれば、これほどメリットとなることはないかもしれません。

優秀な人材発掘が可能に

都市部での採用活動が集中しているため、地方は開拓しきれていない状態といえます。才能を活かし切れていない地方在住の若年層や家庭の事情でやむなく地方へ移住することになったキャリア層なども候補者として、アプローチすることができます。まさに貴重な人材と出会えるチャンスが広がるというわけです。

大幅なコスト削減

従来の対面面接では面接会場を用意したうえで双方のスケジュールを調整しなければなりませんでした。遠方に住んでいる応募者は会場まで出向く際に交通費や宿泊費が発生するケースもあるなど、就職活動そのものに大きな負担が掛かっていましたが、オンライン面接ではそういった双方の時間や費用などのコストを大幅に削減できます。

ミスマッチを防げる

対面面接とは異なり容易に面接することが可能なオンライン面接では、候補者と面接を複数回行いお互いの理解を深めることでミスマッチの防止にもつながります。面接の一部始終を録画することも可能なので、複数の担当者とシェアして見返したり、相談したりすることによって採用の精度を高められます。また対面面接の前段階でヒアリングする際に利用するのも良いでしょう。

オンライン面接でのデメリット

オンラインワーキング

それでは、逆にどのようなデメリットがあるのでしょうか?工夫次第ではそのデメリットを克服することができるでしょう。

双方に問われるITリテラシー

オンライン面接はIT企業では広く普及していましたが、新たに導入する企業は業務のなかでそういったIT知識やツールを必要としてこなかった、または担当者によってITスキルにバラつきが目立つというケースもあるでしょう。とはいえ、採用側においても応募者側においても、スキルアップを図ることができるといった点ではメリットとも言えそうです。事前準備を徹底することで解消しましょう。

自社PRに工夫が必要

来社を必要とせず、デバイスの画面で完結するオンライン面接では、職場環境や社風、従業員の雰囲気などが伝えづらいというデメリットがあります。事前に資料を準備したり面接の際にきちんと伝えたりするなどの工夫で、対面面接とは一味違う独自の企業PRができそうです。

ネットワーク環境のトラブル

異なるネットワーク環境や通信機器を利用するオンライン面接では採用側も候補者側も、聞き取りにくい、画面が固まってしまう、つながらないなどのトラブルが起きやすいです。ちょっとした操作ミスでも起こり得るので、大切な面接時間が無駄になってしまわないように事前に注意を促すなどのオペレーションをしっかりと構築しておくことが重要です。特に企業は万全な環境を整えておきましょう。

ミスコミュニケーションが起きやすい

対面よりもオンライン面接の方がコミュニケーションスキルを必要とするかもしれません。会話の間合いが取りづらく面接官が一方的に話してしまい、候補者は質問に答えるだけという一問一答式になりがちです。対面では可能である、会話の中で微妙なニュアンスや表情を伝えるということが難しくなることは否めません。自宅などリラックスした環境で臨めるというオンラインならではのメリットを活かすと良いかもしれませんね。

明日からできる!オンライン面接のやり方

web打ち合わせ

オンライン面接の基本的なやり方・準備をご紹介します。

デバイスの準備

まずオンライン面接に使う最適なPCやスマホ、タブレットなどのデバイスを選びます。画面の映り方や実施する環境によっては外付けのカメラやマイクなどを用意しましょう。

ツールの確認

オンライン面接を始める前に使う予定のツールの確認をしましょう。一度アクセスして実際につながるか、画面のアイコンがプライベートのものになっていないかなども確認します。カメラの位置を事前に決めておくこともおすすめです。

安定したインターネット環境を確保

面接の途中で声が途切れてしまいそうな不安定なWi-Fiや有線の電波ではなく、安定しているネット環境を事前に確保しましょう。

服装チェック

対面と変わらず身なりを整え、清潔感のあるものを選びましょう。トーンが明るい服装にすれば顔色が良く見えて好印象を与えることができます。

採用側が事前に行うこと

採用側は候補者へ当日の進め方や注意点などをまとめ、事前にアナウンスしておくと良いでしょう。この一手間でお互いが有意義なオンライン面接を行うことができ、採用の精度が高められ効率の良い採用活動が可能です。

オンライン面接実施時の注意点

タイムキーピング

ネットの普及により今では自宅にWi-Fiを接続している方も多いことから、面接官、候補者共に自宅からオンライン面接を行う機会が増えることを想定できます。さて、どのようなことに気をつければいいのでしょうか?

注意点1:対面と同じコミュニケーションはNG

オンライン面接では対面面接よりも音声が聞き取りづらい場合があることから、早口にならないように適度なスピードではっきりとした口調で話し、相槌などのリアクションも多少オーバーにしましょう。また対面とは異なり雰囲気を察することも画面上では困難になるため、伝えたいことは特に強調するなど工夫をすることが重要です。

注意点2:基本的なデバイス・ツールの確認

いざ面接が始まったら充電が足りない、カメラやマイクの調子がおかしい、などの電子機器のセットアップのミスは面接官、候補者双方においてかなりのマイナスイメージを持たれかねません。電源のON、OFFや音量の調整などは事前によく確認し、不備のないようにしましょう。

注意点3:雑音を立てないように!

SNSの通知音やアラーム音はOFFにしましょう。またメモを取る際に直接PCにタイピングすると意外と相手に聞こえてしまいます。オンライン面接では紙のメモを活用することが無難です。近くに家族が居る時は事前に面接がある旨を伝え、協力してもらうと良いでしょう。

注意点4:意外と重要!照明チェック

意外と気づきにくいのが照明の明るさです。特に普段暮らしている家ではオフィスよりも暗い場合が少なくないでしょう。自然光は時間によることもあり、想定していたよりも日が入らないなんてことも起こり得るので事前に時間帯によってベストな場所はどこなのか把握しておくのもおすすめです。

便利で使いやすいオンライン面接ツール

オンライン面接に適した様々なツールがすでにリリースされています。トライ&エラーで自社に合うツールを見つけてくださいね。

ハングアウトが新しくなって無料に!「Google Meet」

Google

「Google Meet」は誰にでも使いやすくなったことから(旧Google ハングアウト)社内用のコミュニケーションツールとしても最近話題を集めています。以前は有料のG Suiteサービスを利用する必要がありましたが、Googleのユーザーアカウントを持っていれば無料で誰でも使えるようにアップデートされました。

リンクを共有するだけで簡単にユーザー以外の参加も可能となり、録画機能やGoogleカレンダーと紐付けたスケジュール管理などが簡単に行えます。PCからは何もインストールせず使用できますが、スマホから利用する場合は事前にアプリをインストールしておく必要があります。

ビデオチャットの先駆け的存在「Skype」

Microsoft Officeアカウントで接続できるSkypeは、世界中で広く使われている老舗ビデオチャットツールで、国内のビジネスシーンにおいて圧倒的なユーザー数を誇っています。面接官、候補者双方がアカウントを作成したら面接官は候補者を招待し、候補者の承認を得れば始めることができます。Skypeもスマホで使う際にはアプリのインストールが必要ですが、無料での使用が可能です。

Appleユーザーなら一度は試してみるべき「FaceTime」

面接官、候補者共にApple製品ユーザーであれば、無料で使えるFaceTimeの利用もおすすめです。通常の音声通話に比べ、とてもクリアな高音質でやり取りができることで知られているサービスです。Apple製品であるMacやiPhone、iPadにアプリが最初からインストールされていることからも便利なツールの一つです。

ニーズ高まるオンライン採用活動

ワーキングママ

ネットの普及により以前から注目が高まっていたオンライン面接。今後、そのニーズは益々増加しそうですね。対面面接でもオンライン面接でもそれぞれメリット、デメリットがありますが、まだ導入したことのない企業はやってみる価値があるのではないでしょうか。選考行程や判断基準を社内でよく検討し事前に決めておけば、偏りがなくなり、対面とオンラインの両軸で採用を効率よく行うことができそうです。

この記事を書いた人
WAKABAYASHI Aya

東京在住。海外留学経験後、小売・美容業界からWEB業界へ転身。アナログとデジタルを分け隔てなく愛する筆者の最近のブームに家庭菜園があります。企業も人も手間暇かけて育てていくことが大切ですよね。

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