新入社員へのフォロー体制は整っている?人材を定着させるのに大切な「採用後」

新入社員社員教育

新卒入社、中途入社に関わらず新入社員として新しい職場環境に飛び込むことは、好奇心や期待と同時に不安も持ち合わせるものです。ご縁があり新しくスタッフを迎えたとき、職場の風土やリーダーの仕事に対する考え方、進め方によって新入社員へ求めるものは異なるでしょうが、会社にとって、また同じ職場の同僚たちにとって、そしてもちろん新入社員本人にとって良い関係、環境を築いていくには、どのようなフォローをするべきなのか現場で課題に上ることも多いのではないでしょうか?

早めの対処で“脱落”を防ぐ!

新入社員が入社してある程度の期間が過ぎたにも関わらず、社内の雰囲気に馴染めず仕事を覚えるのが遅い…などの問題が起こるケースは早めに気づき、対処していかなければなりません。

そのまま問題を見過ごせば新入社員がどの点で躓いてしまったのか探ることが難しくなってしまい、フォローを任されていた社員の教育方法が適切だったのかもわからなくなってしまいます。そして、何も対策を打たなければ新入社員はどんどんモチベーションを失い、自らの存在価値を会社で見出すことができず、最悪の場合、離職してしまうことも起こり得ます。

win-winな環境づくりが大切

新入社員

人材不足が騒がれている中、せっかくの人材がすぐ離職してしまうと会社にとって大きな損失に繋がる可能性があります。一方で新入社員を育てていく過程は、周りのモチベーションを高めたり、チーム力を養う貴重な機会になったりすることもあります。

新入社員が少しでも早く独り立ちができ、定着してくれるように、教育制度を見直したり、新しい制度を導入したりすることも必要です。双方がwin-winになれるように現場に留まらず、企業全体で育てるという姿勢が重要です。

大卒採用で入社3年以内の離職者が約30%

厚生労働省が令和元年10月に発表した、平成28年3月に高校、大学を卒業して就職をした新卒就職者の離職状況によると、大卒で3年以内に離職をした人が約30%も占めます。

○参考:厚生労働省

離職の理由には様々なものがありますが、本人にとってはもちろん、企業にとっても他社や世間の評価がマイナスのイメージに繋がってしまうことが一般的です。その上、新たな人材を採用したくとも、すぐに人材確保ができる保証もありません。

新入社員のフォローに工夫を

社員教育

会社への理解不足やコミュニケーション不足、またはカルチャーショックなどからモチベーションがどんどん低下し、悩みや不安が募っても誰にも打ち明けられず一人で抱え込んでしまう新入社員も少なくないようです。自己表現や意思表示が苦手な新入社員もいれば、逆もまた然り。

人のモチベーションにはバイオリズムがあるものなので、まずは新入社員が自身のそれを知るために、定期的にやる気を可視化する自己分析やグループワークの中でモチベーションをグラフ化して、企業側はそれを参考にフォローすべき適切なタイミングを見極めたり、部署問わず適切な先輩社員を相談役に置くメンター制度を取り入れたりするなど、個別に対応し、工夫していくことが必要となります。

研修や面談で現状把握

お互いにミスマッチを防ぐためにも、新入社員が入社したら彼、彼女たちが抱えている不安や問題がなんなのかを明確にし、必ず定期的な面談、研修を行って解消していきましょう。

定期的に行うことで最初は言いにくいと感じていても「次回話そう」と思ってもらえるので、新入社員の安心に繋がり、モチベーションを向上させることができます。仕事に対しての理解度や本人の今後のビジョン、やりたいことを把握し、業務内容を調整することも可能です。

共通認識を持ちあわせることがキー

新入社員

世代や環境による違いもありますが、多様化社会といわれる現代では、それぞれが見ている情報や娯楽があまりにも細分化され共通しているものがどんどん少なくなっています。組織の中に共通認識を醸成させるには少しでも本人と企業の間で共通認識を持ち合わせ、いかに信頼関係を築いていけるかがキーになると思います。

基本的に学校卒業予定者を対象とした新卒採用と学生以外の全ての人を対象とした中途採用では、入社した時点で求められる能力やスキルがかなり異なります。ここでは主なフォローアップのポイントや注意点、OJTについてまとめてみました。

新卒または初めて就職する新入社員

人間性や価値観、モチベーションを評価軸として採用されることの多い新卒社員や初めて就職する社員は、まずビジネスマナー、会社や事業への理解などを中長期的に学ぶことを目的とした研修が一般的です。

中途入社社員と比べると研修回数は多く、周りの先輩社員も普段から言葉遣いや一般常識などを含め、細やかにフォローをしていくことが必要となります。

中途または過去に就職経験のある新入社員

中途採用者、または過去に就職経験のある方の場合、世代も職種も幅広いので求められるものは様々ですが、即戦力を重視され入社することが前提であるケースが多く、それを理由に研修を設けていない企業も少なくないようです。

しかし、中途新入社員にも同様にきちんとした研修を設け、モチベーションを向上させる体制作りをすることが、より組織を強化させるきっかけになることもあります。新卒、中途問わず、社員教育に一貫して取り入れるべきだといえるでしょう。

企業は中途入社社員に対して経験やスペックを期待するかと思いますが、まずは彼らがスムーズに新しい職場に馴染めるようにコミュニケーションをよくとるようにし、孤立しないようにサポートすることを心がけることが大切です。

OJT

OJTとは?

OJTとは「On-the-Job Training」の略称で、現場で実際に上司や先輩の指導のもと実務を行い、仕事を覚えてもらう教育訓練のことを指します。座学よりも実践的なので成長に繋がりやすく、指導する側にとっても改めて研修用の人材や資料作成のリソースを割く必要がないというメリットで定着しています。

OJTのポイント

指導を担当する社員(OJTトレーナー)を決めたら、会社によってもばらつきがありますが新入社員の入社から約1年間をOJT期間として育成に割きます。トレーナーは、効率良く新人育成をし、即戦力に育てることが求められます。

とはいえ、忙しい現場や人手不足などを理由に、うまく機能せず教育課題を抱えてしまっている企業もあるでしょう。特に教育担当者を決めていない場合は、周りの先輩や同僚も「嫌われたくない」という心理から、助言やフォローをどこまでしたらいいかわからず発言を避けてしまうこともあるので、適切かつ明確な基準を設け、フォロー体制や仕組みを整えることが必要不可欠です。

注意点

1.現場任せにしない
現場への丸投げにならないようにしっかりとした教育体制を整え、評価のバラつきがないように注意しましょう。

2.全社で育成への意識を高める
教育担当者だけに責任が集中してしまうと負担が大きく、思うような教育成果を得られないこともあります。会社全体で育成の大切さを認識し、意識を高めることが大切です。

3.一貫性のある育成計画を立てる
現場と人事、総務間で目標やプロセスの基準を立て、明確にしましょう。共通認識が持てず、不明瞭な計画ゴール設定はしないように気をつけてください。

メンター制度について

新入社員の悩みに対して多部署の先輩が助言を行うメンター制度は、OJTが実務教育に特化しているのに対してメンタル面でのサポートをすることがメインとなります。最近では新入社員が孤立などの理由から心身を病んでしまうケースも増えているので、業務内容に留まらず、個人的な相談対応にも及ぶメンター制度を取り入れている企業が普及しつつあります。

一番の懸念としてはメンター自身の負担が大きくなってしまうことです。導入するには人事や総務、配属先部署とのしっかりとした連携強化を行い、メンターのサポート体制も万全にすることが重要です。

企業と社員の在り方

明るい会社

せっかく優秀な人材採用に成功したとしても職場になじめなかったり、モチベーションを持ってもらえなかったりした場合は、すぐに離職してしまう可能性があります。新しく人員を増やすのであれば、入社後の対応を事前に考え体制を整えることが重要です。

企業全体で育成への意識を高め一体となって臨むことにより、離職どころか人材が人財になることも大いにあるでしょう。新入社員や人事、総務、そして一緒に働くほかの社員たちともwin-win-winの関係になれる環境はどういうものなのか、企業は問い続けていくべきなのかもしれませんね。

この記事を書いた人
WAKABAYASHI Aya

東京在住。海外留学経験後、小売・美容業界からWEB業界へ転身。アナログとデジタルを分け隔てなく愛する筆者の最近のブームに家庭菜園があります。企業も人も手間暇かけて育てていくことが大切ですよね。

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