人事業務にサブスク!? 注目すべきサービスのメリット・デメリット

人事ソフト 労務

人事業務は扱うデータ量が多く、給与計算など細かい計算も行うのでミスが許されないものですが、その上で社員1人1人をしっかり管理するのは大変ですよね。時間と労力がかかる中で社内の人材育成やマネジメントをするのは容易ではありません。そんな悩みを解消するために、人事業務にサブスクリクションサービス(以下サブスク)を導入してみてはいかがでしょうか。

サブスクは様々な業界で活用されており、今やビジネスシーンと切っても切れない存在となっています。

サブスクとは

サブスクはビジネスモデルの1つで、直訳すると「定期購読」の意味をもちますが、一般的には「定額制サービス」のことを指します。商品やサービスに一括で料金を支払うのではなく、サービスを受ける一定期間に対して料金を支払う方式ということです。プライベートからビジネスまであらゆるシーンで利用されており、音楽や動画などデジタルコンテンツが主流となっています。オンラインサービスであれば場所も選ばず、追加料金もないことがほとんどなので、利用しなくなったらすぐに解約することができ、気軽に始めることができます。また、常に最新の状態で利用できるので、サービスがなくならない限り、利用し続けることができます。

人事系サブスクで出来ること

人事業務でのサブスクとは主に、人事ソフトのことを指します。人事系サブスクの多くはサーバーを使わないクラウド型のものが多く、人事情報を一元管理し、あらゆる情報と紐付けることができます。 人事ソフトの主な機能は次のとおりになります。

人事管理

従業員情報を一元管理し、社員の過去の経歴や評価などの情報が顔写真付きですぐに確認できます。サービスによっては住所変更などの変更手続きを自動で更新してくれるものもあります。

勤怠管理

勤務データを一覧で確認でき、打刻や実績の漏れがないかを確認できます。ソフトによっては、それまでタイムカードで行っていた打刻を、スマホを機器にかざすだけで対応できるものもあります。

給与管理

勤怠データと共有し、残業代の計算や年末調整などミスが発生しやすい業務を的確に処理してくれます。ほとんどのソフトがウェブで確認できる給与明細を発行できます。

人事評価

データを可視化し、従業員の勤務態度や評価を適切に出してくれます。評価者、プロジェクト別など様々な角度から分析することが可能です。

人事ソフトのメリットとは

次にメリットを見ていきましょう。

業務の効率化を図れる

人事情報をデータで一元管理できるので、書類を探す手間などがなくなり、関連する業務への紐付けが簡単になります。今まで手作業だった細かな作業も自動化できます。また、ハンコや紙が不要になり、様々な手続きが電子申請で済むので手間を省くことができます。個人情報は従業員に直接入力してもらうこともでき、人事部や総務部の従業員はチェックするだけでよくなるので作業が楽になります。

人材管理が適切にできる

従業員の実績などがデータベースにあるので適切な評価ができ、モチベーションを上げることができるので離職率を抑えることができます。また、能力を見える化することで将来の役員候補などの人材育成にもつながります。異動シミュレーションも簡単に行うことができ、適材適所に従業員を配置することも可能にしてくれます。

導入のハードルが低い

クラウド型の人事ソフトであれば準備は必要最小限で済むので、最短即日で導入することができます。また、既存のシステムをそのまま受け継ぐことができるものも多いため、今の人事システムを変えることなく業務を進めることができます。サブスクは継続利用するサービスなので、どの人事ソフトもサポート体制が万全に整っており、いつでも気軽に相談することができるのも特徴です。

費用を抑えられる

定額制のため費用は月額料金のみで基本的に追加費用が発生することは原則ありません。もしサービスを使わなくなった場合、いつでもやめることができるので、もしもの時にも新たな出費をしなくて済みます。

なお、クラウド型であればサーバーが不要なので、ランニングコストを抑えることができ、セットアップやメンテナンス、バージョンアップといったサービス維持の負担も不要なので、予期せぬ時間や労力を割くこともなくなります。これにより人事業務のコストダウンにつながることが期待できます。

外部サービスと連携できる

人事ソフトはそれぞれ強みと弱みを持っています。それらを上手く使い、様々な人事サービスと連携することで、より効率的に業務を行うことが可能になるため、自社で必要なものをカスタマイズすることが大切です。また、人事ソフトだけでなくチャットツールやカレンダーアプリなどとも連携できるので、従業員への通知など細かなところまで簡単に手が届くようになります。 他にもAPIの活用や、CSVでのデータの受け渡しもできるので働き方改革を進めることにも一役買ってくれます。

テレワークに対応している

クラウド型であればオンラインでの作業ができるので、入社手続きなど様々な手続きをリモートで行うことができます。これにより書類を提出するために出社する必要がなくなります。

また、アンケート機能もあり、例えばテレワークを行なっている従業員の状況をチェックするといったことも可能で、メンタル面でのケアもできます。人事ソフトの中にはスマートフォンやタブレットで利用できるものもあり、急な対応も可能となります。

人事系サブスクのデメリット・注意点は?

人事系サブスクを始める場合、どのようなデメリットや注意点が存在するのでしょうか。3つのポイントを見ていきましょう。

会社の規模によって費用が異なる

サービスの費用は従業員数に応じて変わり、数が多くになるにつれ上がっていきます。ですので、中小企業や零細企業はサービスを導入する前に現状の規模や今後の展開を確認しておく必要があります。また、自社に必要な機能を選んでサービスを決めないと余計な費用を負担することになりかねません。

オンプレミス型は導入のハードルが高い

サーバーを利用するオンプレミス型では初期投資やシステム構築が必要となり、クラウド型と比べて費用が格段に上がります。もちろん自社にあった人事システムにカスタマイズできたり、セキュリティを万全にできたりするなどメリットはありますが、従業員が1000人に満たない場合はコスパが悪くなるのでおすすめできません。

セキュリティは万全に

情報が簡単に扱えるようになると人的ミスで情報漏洩のリスクが出てきます。どのように扱うのかルールや権限設定をしっかりと決める必要があります。 クラウド型の場合、サービス元のセキュリティに依存するため、サービスを選ぶ際は万全かどうか確認するよう注意してください。

人事業務はサブスクで大きく変わる

近年、働き方改革など人事を取り巻く環境は大きく変わり、時代の変化にあった給与体系や人材育成が大切になってきました。そうした中で客観的なデータを用いた従業員の評価や、システム化による作業の効率化を図ることができればしっかりと対応することができるでしょう。従業員に対して適切な評価ができれば、会社と従業員の摩擦が減り生産性が向上するなど様々なメリットが生まれ、企業の組織力を高めることにもなります。

新しいシステムを取り入れるときは導入のハードルや費用などが気になりますが、サブスクではそれらの不安要素が最小限に抑えられるのでおすすめです。 人事系サブスクの多くは無料キャンペーンを行なっているので、まず試してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人
RYUICHI ARAI

神奈川県出身。いきなりフリーランスとしてキャリアをスタートさせ、スポーツ関連の記事を執筆。過去にはHIPHOPライターとしても活動。ライター 以外にもコンテンツ制作や編集などの仕事も行う。趣味はフィールドワーク。

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